免許・資格・ 所属団体など

 

院長の執筆、連載、発表などをリストしてみました。

 
 
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執筆(単発報告、エッセイ含む)

湯本一先生の人生

~一視覚障害者の功績と手技の解析~

 大磯町で長らくあん摩、鍼施術を行い、著名人、政治家らを癒してきた達人、湯本一先生が逝かれた。筆者は生前、彼の生い立ち、そして施術技術についての解析などを通しておつきあいをしてきたが、彼の独特な施術について業界に遺すことが必要と考え、マッサージスコア(R)リーダーシステムを用いた施術データを解析した。その独特な施術手法は地域で50年もの長きにわたって得意さまに喜ばれ、親しまれてきた。黄綬褒章を受章された彼の人生についても触れることで業界史に彼の名を遺したい。

第818号. 2011.医道の日本(医道の日本社刊

 

江戸風俗に按摩師の技を描いた葛飾北斎

~北斎の描写による江戸期のあん摩~

 按摩の研究に於ける江戸期の資料では藤林良白の著した「按摩手引(寛政十一年(1799-1800))」、太田晋斎の著した「按腹図解(文政十年(1821))」などの解説書が一般的である。江戸期の版画家であり、「富嶽三十六景」で有名な葛飾北斎(宝暦十(1760)-嘉永二(1849))の描いた風物版画・墨絵・下書絵などの中から、筆者は按摩施術を取り上げたものを数点発見した。
 それぞれに描かれた按摩の手法は、北斎の描写力により、座頭(視覚障害者)の行っているもの、目明き按摩(晴眼者)の行っているものを識別できるほど精緻なものであった。そのいくつかを解説し、江戸に於ける按摩業の広がりについて検討を試みることにした。

第795号. 2009.医道の日本(医道の日本社刊

 

我が国におけるスポーツマッサージ元年~金子魁一と吉田流あん摩~

明治期に欧米から取り入れられた海外のマッサージ手技は医療のみならず、スポーツ領域への発展を見せたが、我が国に於けるスポーツマッサージの端緒はいつ頃、どのようなものであったのか。それを理解しておくことは斯業に関わるものとして有益であるだろう。筆者の蔵書にある金子魁一・純雄著「スポーツマッサージ(協栄出版部刊:昭和25)」に見られる記述から、我が国に於けるスポーツマッサージの端緒は昭和6年に開催された第一回日米水上競技大会にて実施された活動であることが示された。また金子魁一は吉田流一門とともに斯業におけるスポーツマッサージ活動の一翼を担っていたと考えることが出来る。さらに金子は丁抹体操などの指導を通し、体育体操教育、および身体障害者教育に関わりながらその人生を送ったことがわかった。

第789号.148-153. 2009.医道の日本(医道の日本社刊

 

「あん摩マッサージ指圧」

相補・代替医療(CAM)の一つとして「あん摩マッサージ指圧」を取り上げてもらった。CAMという言葉を聞くとき、西洋医学を補完するその他というもの、と考えがちであるが、実際は歴史のかなり長い部分を西洋医学以外が占めていた。(中略)当エッセイではそれらすべてを詳細に解説することはかなわないが、概略を取り上げることで一般医(GP)の先生の現況理解に役立てば幸いである。

目次  あん摩マッサージ指圧の歴史と定義
    あん摩マッサージ指圧のCAMにおける位置
    あん摩マッサージ指圧の適応
    

 

「鍼灸マッサージ業の学校と雇用の現状」

鍼灸マッサージの国家資格を取得するためにはあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師に関する法律に規定されている養成施設(専門学校)で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。諸々の立場もあろうかと思いますが、私は今回「鍼灸マッサージ」の側から見たお話をしていきたいと思います。

目次  鍼灸按摩マッサージ師の人数と養成施設
    鍼灸マッサージ師の就職と就職率
    就職と開業の違い
    定着率という問題
    開業後の生涯教育
    まとめ

 

 

「北海道に渡った鍼灸マッサージ師たち~開拓者の心と体を支えた施術者の礎~」

筆者は札幌に生を受け、現在神奈川県で治療院を開いている。妻の故郷も札幌であり、結婚後折に触れ、札幌の地を訪ねることになった。かつて神奈川県中郡大磯町周辺において明治期の鍼灸マッサージ業の変遷を調べ、思いをはせたことがあったが、では私の生地、妻の故郷でもある北海道ではいかにして鍼灸マッサージが芽生え、定着していったのであろうか?という疑問が生じた。2006年1月、再び訪れた札幌の地で、それらの資料を紐解き江戸末期からの医療、三療の芽生えについて調査を進めてみた。本州とは歴史的背景が異なる北海道で三療の果たした役割について記してみたい。

目次  北海道の時代区分
    和人の蝦夷地進出
    松前藩成立から和人の定着
    明治以降の鍼灸按摩業の流れ
    明治以降の鍼医、按摩師達
    最後に

Vol65 No.7 2006/7 医道の日本(医道の日本社刊

 

「セラピストの衛生対策―クライアントからの感染経路と、サロンにおける感染対策」

セラピストという業態の発展が著しいが、その衛生管理の教育はあまりなされていないという感覚がある。感染などによる問題はクライアントに発生してはならないものであるし、セラピストにおいてもしかりである。衛生管理のカリキュラム、公衆衛生学のカリキュラムの不足を補うべく、このエッセイが参考になれば幸いである。

目次  はじめに
    感染の一般
    感染経路について
    衛生管理の基本
    サロン領域での方策
    まとめ



「フローラルウォーターの基本的理解と鍼灸治療院での活用について」

" Basic information of floral water and practical report from clinic "

フローラルウォーターの基礎理解に必要な文献は思いの外少なかった。その性状 、国内での供給に関わる業者の表現も様々であり、未だその利用法なども確立されたものとは言い難い。ここではFWの性状への理解、流通FWの現状、治療院での使用例を通しユーザーサイドで注意するべきことを踏まえ、安全な利用がなされればアロマテラピーのツールとして有用であると考える。


「栽培種エジプト産Origanum majorana、フランス産Origanum majorana、  Melaleuca alternifoliaの比較研究 第1報」

" Comparative studies on the constituent between cultivated species of Egyptian Origanum majorana , French Origanum majorana , and Meraleuca alterniforia . Part,1."

栽培種エジプト産Origanum majorana、フランス産Origanum majorana の成分分析を比較し、エジプト産Origanum majorana は オーストラリア産Melaleuca alternifoliaと成分構成に類似性があり Melaleuca alternifolia 同様に抗菌、殺菌作用としての利用価値が示唆できうる。また、英国関連文献ではOriganum majoranaの抗菌作用を謳った文献は少ない。多くが鎮静を効用として謳っているがその作用機序は明らかではない。産地、成分構成の記載がある文献も少なかった。


「アロマテラピートリートメントとダイエット」
"Aromatherapy treatment for diet"
アロマテラピートリートメントのみでダイエットを行うことは至難の業である。 ダイエットを定義し、クライアントの状況把握、目標の提示、摂取カロリー計算、運動療法などのアドバイスを含めたアロマセラピストとしてサポートできうる知識への理解を深めることが大切である。


「Therapist Guild Japan研究部会報告~英国のアロマテラピー文献の治効理論に関する一考察」>
英国で出版されたアロマテラピー関連文献では、その歴史的背景を薬草学、香料学、東洋医学、アーユルヴェーダ、ユナニ医学等に求めることとなった。    また関連文献が他の文献の参考文献となることで、ある一定の精油に対して様々な効果 、効用をうたうこととなった。また検討としてR.Tisserandの引用文献を例示し、フェンネル/ウイキョウ/Foeniculum vulgareに関する引用文献の成立年代の古さ、その利用法などからこれらの引用文献はフェンネルの薬草としての利用法からくるものであり、精油単独の効果 とは言い難い。またそれらの「効用」の部分だけがその他の関連文献の「効用」として記載されたいきさつを参考文献リストから検証し、精油の効用としての検討には十分であるとは言い難い。今後の検証が待たれる。


「Therapist Guild Japan研究部会報告~フランスにおける精油利用の現状  ~「第一回国際芳香植物学会」に参加して~」
筆者は「第一回国際芳香植物学会」参加のため渡仏し、伊、仏の薬局、研究所を訪れた。グラース、パリでの医療機関で利用されているエッセンシャルオイ ルではいずれも「成分分析表のlot No.ごとの提示」がなされているものが医療用として使用され、仏では現在も医療保険の適用がなされている。と取材した。 仏においてもアロマテラピーは現在も混沌とし、医療用、またはその他といっ た様々なレベルのエッセンシャルオイルが流通していることを目撃した。


「アロマテラピーよもやま話1~5」

「混沌が生み出すもの、そして頂上へ」
No.28. 1998 aromatopia(フレグランスジャーナル社刊)


「男のリラックス、女のリラックス」
No.20 . 1997 aromatopia(フレグランスジャーナル社刊)

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連載
「湘南鍼灸師の植物物語」連載終了

2003年1月より毎月一つのハーブを取り上げ、その歴史、薬効、精油などのトピックスを「植物好きの鍼灸師」の立場から綴った連続エッセイ。現在も執筆中。(取り上げた植物たち)

ローズ、ゼラニウム、ローマンカモミール、イランイラン、ネロリ、シナモン、クローブ、ライム、コリアンダー、ローリエ、バジル、タイム、ユーカリ、サイプレス、ジュニパー、セントジョンズワート、ローズヒップ、ぺぱーミント、ラベンダー、レモン、ローズマリー、ビターオレンジ、ニアウリ、レモングラス、マジョラム、ヘリクリサム、ローズウッド、ディル、セージ、クラリセージ、シトロネラ、クルクマ、ロックローズ、パルマローザ、ホホバ、マカダミア、ラベンサラ、ラバンジン、マンダリン、ベルガモット、マートル、ティトリー、ミルラ

 

「アロマセラピストのための病態生理学」 連載終了

1「はじめに~病態生理ことはじめ~」
2「頭痛」
3「肩こり」
4「上肢の愁訴」
5「下肢の愁訴」
6「痛み~前編~」
7「痛み~後編~」
8「婦人科系の愁訴」
9「睡眠障害」
10「胃腸症状」
11「スポーツ疾患~足関節」
12「スポーツ疾患~膝関節」
13「スポーツ疾患~殿部、大腿後面、下腿後面1」
14「スポーツ疾患~殿部、大腿後面、下腿後面2」
15「スポーツ疾患~頚部、上肢1」
16「スポーツ疾患~頚部、上肢2」

aromatopia(フレグランスジャーナル社刊)

 

「アロマテラピー導入の手引き」 連載終了
1「はじめに」
2「メディカルアロマテラピーについて」
3「ソムリエとアロマセラピスト」
4「精油の構成成分について~1」
5「精油の構成成分について~2」
6「精油の構成成分について~3」
7「Lavandula officinalis(ラベンダー)」
8「Rosmarinus officinalis L.(ローズマリー)」
9「Citrus limonum(レモン)」
10「Melaleuca alternifolia(ティトリー)」
11「Mentha piperita L.(ペパーミント)」
12「Gaultheria procumbens(ウインターグリーン)」
13「Citrus Aurantium var.amara(ビターオレンジ)」
14「Aniba rosaeodora(ローズウッド)」
15「Cinnamomum zeylanicum(シナモン)」
16「Piper nigrum(ブラックペパー)」
17「Melissa officinalis(メリッサ・レモンバーム)」
18「Ocimum basilicum L.(バジル)」
19「Eugenia caryophyllata(クローブ)」
20「Santalum Album(サンダルウッド)」
21「Boswellia carterii(フランキンセンス)」
22「Citrus paradisi(グレープフルーツ)」
23「Pogostemon Cablin(パチュリー)」
24「Juniperus Communis(ジュニパー)」
25「Rosa damascena(ローズ)」
からだサイエンス誌(からだサイエンス社刊)

 

「How to アロマティックマッサージ」連載終了
1「鍼灸治療院でのアロマテラピーの応用」
2「頚肩部の症状に対してのアプローチ」
3「下肢の「むくみ」に対するアプローチ」
4「頭部の症状(頭痛)へのアプローチ」
5「手足の冷えへのアプローチ」
6「筋肉痛へのアプローチ」
7「婦人科系のトラブルとアロマティックマッサージ」
8「日焼け、その対策とケア」
9「スポーツの秋に発生しやすいトラブル、捻挫」
10「マッサージで不眠症を克服する」
11「腹部の症状とアロマティックマッサージ~習慣性便秘等へのアプローチ~」
12「腰部と臀部痛へのアプローチ 」
13「感染症に対する身体作りとアロマティックマッサージ 」
14「最終回~アロマティックマッサージで社会に貢献するために」

新連載「アロマテラピー教育について考えよう」連載終了

1「なんのためにアロマテラピーを学ぶのか」(44号)
2「アロマテラピー教育プログラムの骨子」
3「解剖生理学では何を学ぶのか、なぜ不可欠か」
4「精油成分を知ることが、次の段階への基礎となる 」
5「アロマテラピー教育の中の科学と非科学」
6「 精油のブレンドにどうアプローチするか 」
7「アロマテラピーでは患者をどうとらえるべきか:前編 」
8「アロマテラピーでは患者をどうとらえるべきか:後編 」
9「 アロマテラピーを学ぶ人に将来はあるか」
10「 精油の飲用の是非、その教育について 」
11「 アロマテラピーにおける会話 」
12「(最終回) 総括編 」





取材記事
「アロマセラピー、誤用で皮膚炎発生」専門家と愛好者ら、ガイドライン作成へ
2.26.98 読売新聞朝刊.


「私は今 アラカルト」正しいアロマテラピーの知識を
9.27.97 湘南ホームジャーナル


「セラピストに大切なのは知識だけではありません、心身の健全さも」
Natural Medicine(草隆社刊. 売り切れ)


「レシピ丸暗記型のアロマセラピストは間違いだ」
8.2000 Natural Medicine(草隆社刊)

「メディカルアロマテラピー研究会勉強会」
・芳香療法に漢方の側からアプローチする試みも(急性胃炎レシピ解析)  
・ラマシャンティアロマテラピー研究所のレシピに対する批判も(不眠症レシピ解析)  
・マッサージを含めた物理療法との併用の可能性にも言及(静脈瘤レシピ解析)
・耳炎レシピにティートリーを加える新たな提案(耳炎レシピ解析)  
・解剖学的理解があって初めて出来るマッサージ (フェイシャル、スカルプ実技)
8.2000 Natural Medicine(草隆社刊)


「Therapist Guild Japan第1回勉強会」  
Jacqueline Azemar講演「精油の禁忌について」
No.38. 2000 aromatopia(フレグランスジャーナル社刊)

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発表・講演
「学術大会発表」

水泳競技者に行われたスポーツマッサージ施術の客観的評価
~身体各部の施術最大面圧チャート作成の試み~

神奈川県 長谷川尚哉1)

【目的】手指圧解析ソフト ( MRS ) によりアスリートに行われるスポーツマッサージの施術面圧の客観化を試みる.

【方法】演者施術所に10年通院し、平成16年以降2回の日本新記録更新歴のある水泳選手 O ( 24 才 ♂ 自由形、バタフライ)に対して通常の施術面圧を再現しながら MRS ( massage score reader(TM) system )を用いて全身施術の施術面圧データを取得した.その結果を被術対象筋ごとに集計し考察を行った.結果を用いて身体各部の施術最大面圧チャートを作成する.

【結果】選手への施術面圧の最大値面圧の分布を比較したところ、最大値を記録したのは腹臥位腰部起立筋部における 247.42kPa 、最小値は腹臥位腓腹筋における 56.58kPA となった.その他体幹の筋群に強刺激部位が集まり、次いで上肢帯筋、下肢帯筋、前脛骨筋など施術面圧は幅広く分布した.

【考察】以上の結果から、自由形、バタフライのトップアスリートが求めた施術手力度は体幹、上肢帯、下肢帯に強刺激が集中し、上肢の筋群は比較的緩い刺激で満足感を得ていたことが明らかとなった.

施術者が「強もみ」「弱もみ」などと評する主観的施術強度は施術の全体像を現しているのか、特定の筋への施術強度を現しているのか未だ不明点は多い.しかしながらより綿密な施術を行うために MRS を用い、客観的評価を行うことは施術の全体像を理解する上で有用であると考えられた.

【結論】MRSを用いた施術面圧データを基に作成した身体各部の施術最大面圧チャートは被術者への刺激強度を客観的に表示し、施術者はチャートを参考にすることで施術面圧をコントロールして被術者への施術への指標にすることが可能である.


日本東洋医学系物理療法学会第37回学術大会

 

「学術大会発表」

統合医療で取りざたされる徒手療法のあはき法との整合性
~癒し、リラックスの名の下に無免許施術が広がるわけ~

神奈川県 長谷川尚哉1)

【要約】

近年我が国で増加している様々な徒手療法(Manual Therapy : 以下MT)について、我が国では該当法がないとされ、自由業として管轄所轄官庁の管理無しに展開されている。しかしながら多くのMTはその手法から按摩マッサージ指圧行為と同様の物理刺激を体表面から被術者身体に与えるものであり、あはき法との整合性を調査することの必要性が叫ばれていた。世界各国のMTの本邦への流入は明治期にはじまったと考えられるが、それらの歴史的背景を調査し、手法の沿革をあらためて一度整理しなおす必要性がある。前年までの研究報告を振り返りながら、所謂無免許マッサージが広がった経緯を調査したところ、当該免許の必要な手法の多くは完全な無免許者というよりもむしろ、免許者がその手法を広め、指導し、認定して広がっていることがわかった。あはき法には定義の明確化を計ると共に、無免許者指導、育成、認定など脱法的手法への罰則規定を設け、有資格者のコンプライアンスをさらに深く求めて行かなければならない。

(中法)日本東洋医学系物理療法学会第36回学術大会

 

「学術大会発表」

統合医療領域におけるあん摩施術の面圧評価
~疼痛感受面圧と「心地よい」面圧の関係~

神奈川県 長谷川尚哉1)
 柳川 政道2)

1)あん摩マッサージ指圧研究会主宰、神奈川衛生学園非常勤講師、大磯治療院院長 〒255-0001 神奈川県中郡大磯町高麗3-1-11
2)小田原鍼灸マッサージ師会厚生部長、三快堂治療院院長 〒259-0202 神奈川県真鶴町岩242-1 
【要約】

あん摩施術において患者さんに適当量刺激を行うことは臨床的に重要であるが、これらを論ずる文献の報告はみられず、刺激量が患者さんにどのように認識されるのか、また臨床の現場での適当量刺激とはどのようなものかについて痛覚受容に至る面圧と一般施術上の面圧とを比較し、押圧と揉捏による痛覚受容の差について検討した。BMIと疼痛感受面圧間には男女とも、相関行列における主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)において相関がある。また「心地よい刺激」<母指揉捏<母指圧迫の順に面圧が大きいことがわかった。疼痛感受面圧は被術者によってはごく弱く、疼痛感受しない施術面圧をコントロールするには施術者が被術者に口頭で確認する、あるいは被術者の反応に注意してあたるなどが必要である。最小疼痛感受面圧は81.85kPaと1平方センチメートルあたり835gと小さい。   


(中法)日本東洋医学系物理療法学会第35回学術大会

 

「学術大会発表」

深部硬結触知のための押し手圧の検討と肩甲間部における鍼刺入の肋骨到達深度・BMI/上腕外側皮下脂肪厚の関係

 

神奈川県          長谷川 尚哉

 鍼施術において刺鍼部位を特定するために行われる押し手の感覚を養うことは重要である。胸郭部、肩上部、前側頚部ならびに胸背部刺鍼においては押し手圧が表層、深部に存在する愁訴部位を発見する役割を担うが、その方法は施術者、学派、指導教員などにより様々である。また、被術者においても体格、愁訴の訴え方、施術肢位などにより刺鍼部位の特定を行うために押し手圧の検討は重要であると考えられる。この度、押し手の接触法、押し手圧の検討ならびにBMI:上腕外側皮下脂肪厚と肋骨到達深度の関係を調査したので報告する。

【方法】使用機材:施術圧力解析プログラム「マッサージスコアリ

    ーダー」、DELLコンピュータ、「マッサージスコア」

測定対象者:演者治療院に訪れた患者10名

刺鍼部位:第5肋骨面に到達しうる肩甲間部

【結果】BMIと上腕外側皮下脂肪厚、BMIと肋骨到達深度、ならびに押し手圧とBMI、皮下脂肪厚と押し手圧、押し手圧と肋骨到達深度にはそれぞれ相関関係が見られるという結果となった。

【考察】ヒト指尖部の触覚感知のシステムは法線覚:ルフィニ・パチニ小体、接線覚:メルケル細胞:マイスナー小体が関与している。気胸を避けるために肋骨到達を試みるための刺鍼部位の決定には押し手による触知能力を鍛錬することが重要である。BMIの高い被術者においては触知のための押し手圧を大きくすることが肋骨位置を認識するために役立つ可能性がある。協同研究:長谷川冴子


(中法)日本東洋医学系物理療法学会第34回学術大会

 

「学術大会発表」

あん摩マッサージ指圧の客観性を評価する測定機材と表記方法によるエビデンス・指導法の確立(第三報)

神奈川県          長谷川 尚哉

 演者は神奈川県鍼灸マッサージ師会学術大会に於いてあん摩マッサージ指圧(以下「あマ指」)の客観性を評価する測定記録について二報発表した。これまで見られたあマ指の医療的評価は、無刺激/刺激群の評価によるものなどシステマチックレビューとは言い難かった。前述二報は、測定機材を用い、施術の面圧、リズムを再現、表記することは学術報告において重要であると示唆した。この度、面圧測定機器、表記方法を用いて施術の面圧、加圧曲線、持続時間、施術リズム、最大圧力の測定を行った。

【方法】使用機材:施術圧力解析プログラム「マッサージスコアリーダー」、         DELLコンピュータ、「マッサージスコア(登録商標)」

測定対象者:あマ指師複数名、

施術対象部位:後頚部、肩甲間部、肩上部、背部、腰部、大腿後面、

【結果】あん摩施術の面圧、リズム、圧力曲線は施術者それぞれで異なる。面圧などのデータは施術の評価に必要不可欠であると考えられる。

【考察】当該機器を用いることにより、EBMに基づいた報告、比較検討が可能となる。また指導の現場において、熟練者の施術データを未来永劫に指導に用いることが可能となる。また機器の音声表示機能は世界の視覚障害者の指導、医学的評価のベーシックとして有用であると考えることが出来る。


(中法)日本東洋医学系物理療法学会第33回学術大会

 

「学術大会発表」

あん摩マッサージ指圧の客観性を評価する測定機材と表記方法によるエビデンス・指導法の確立(第三報)

神奈川県          長谷川 尚哉

 演者は神奈川県鍼灸マッサージ師会学術大会に於いてあん摩マッサージ指圧(以下「あマ指」)の客観性を評価する測定記録について二報発表した。これまで見られたあマ指の医療的評価は、無刺激/刺激群の評価によるものなどシステマチックレビューとは言い難かった。前述二報は、測定機材を用い、施術の面圧、リズムを再現、表記することは学術報告において重要であると示唆した。この度、面圧測定機器、表記方法を用いて施術の面圧、加圧曲線、持続時間、施術リズム、最大圧力の測定を行った。

【方法】使用機材:施術圧力解析プログラム「マッサージスコアリーダー」、         DELLコンピュータ、「マッサージスコア(登録商標)」

測定対象者:あマ指師複数名、

施術対象部位:後頚部、肩甲間部、肩上部、背部、腰部、大腿後面、

【結果】あん摩施術の面圧、リズム、圧力曲線は施術者それぞれで異なる。面圧などのデータは施術の評価に必要不可欠であると考えられる。

【考察】当該機器を用いることにより、EBMに基づいた報告、比較検討が可能となる。また指導の現場において、熟練者の施術データを未来永劫に指導に用いることが可能となる。また機器の音声表示機能は世界の視覚障害者の指導、医学的評価のベーシックとして有用であると考えることが出来る。


(中法)日本東洋医学系物理療法学会第33回学術大会

 

「学術大会発表」

あん摩マッサージ指圧の客観性を評価する測定機材と

基本経穴(経絡)に対して行われる物理刺激の圧力値(第二報)

第4ブロック

中郡鍼灸マッサージ師会 長谷川尚哉1)

小田原鍼灸マッサージ師会 宇佐美敏宏2)

【はじめに】

第一報において報告したとおり、個々の施術者は被術者に対して口頭で確認をしながら最適圧を調整し、施術を行っている。しかしながらその面圧値は被術者の性別、年齢、有病無病、運動前後、愁訴部位の左右差などにより大きな変化があると考えられる。そのため異なる施術者の施術情報を測定し、また様々な年齢層、性別などの被術者について数カ所の経穴、経絡上をあん摩施術し、その圧力変化を測定した。今後の使用機材に対する改善点、この様なデータの利用法などを検討し、報告する。

1)中郡師会事務局長、神奈川衛生学園非常勤講師、大磯治療院院長

2)小田原師会青年部長、はりきゅうマッサージ美守堂院長

【方法】

使用機材:(株)クレアクトインターナショナル提供によるTactilusセンサおよび圧力解析プログラム、DELL INSPIRON2200 コンピュータ

測定日時:平成18年5月30日、31日、6月1,2,3,4日

測定対象者:施術者3名(男2,女1)

     :被術者16名(男10,女6)対象年齢:17才~74才

測定対象経穴部位:天柱、膈兪、手三里、大腸兪、足の三里、足陽明経下腿部8点圧

【結果】

1)施術者3名の按摩施術(母指揉捏)のスピードは施術部位により異なった。それぞれの手技で被術者の感じる「心地よい(痛すぎない)刺激値」は異なることが分かった。また加圧時間と減圧時間は図の通りとなった。測定限界を超える強刺激を求める被術者もある事が分かった。また性差、年齢、有病或いは無病との相関関数は低く、関連は少なかった。

2)施術部位による圧力値は図の通り。

3)脳梗塞発症後7年の自力通院可能な74才女性(左半身不随)では天柱、手三里、膈兪、大腸兪では健側の押圧が強く、足の三里、下腿陽明経8点圧は患側の押圧が強かった。

4)大腸兪、膈兪の圧力はパーキンソン病有病者を除き全員が大腸兪の圧力が強かった。

【考察】被術者の軽快感を感じる圧力値は被術者個人により様々であり、施術者はその圧力加減を調整する必要がある。

1)施術者個人における「手力度、リズム」の異なりを報告した報文は見つけることが出来なかった。当方法により今後臨床報告をする際のドーゼ(刺激量)を添付し、報告することが求められる。特定の有病者への刺激量の異なり、適正刺激量、スポーツ選手などへの刺激量によるパフォーマンスの変化、VAS評価における施術圧力などを検討することであん摩マッサージ指圧のエビデンスを高めることが考えられる。

2)それぞれの被術者に対する刺激強度には性別、年齢、有病或いは無病による強さ加減の相関は低い。被術者はそれぞれの感覚、施術部位の張り感、運動量などで刺激量を期待し、施術に訪れる事も考えられよう。あん摩マッサージ指圧の施術に関わる報告では母集団に対する施術者の手力度、施術リズム等の要素に言及したものはない。したがってその報告を追試することが困難であろう。本報告により追試の可能性が考慮出来るほか、施術者の技術レベルを検討し、技術向上に寄与出来ると考えた。

【結語】

演者が開発中の機材は、これらの客観性のあるデータを圧力曲線、最大圧、手指ごとのデータ、圧力曲線を音量表示化したもの、を簡便に取得出来るものである。その利用法は学術、海外援助、視覚障害者教育に役立つことになると考えている。今後、第三報以降、多くの客観性のあるデータを元にあん摩マッサージ指圧の定義を補完する報告を行いたい。またあん摩マッサージ指圧を用いた臨床研究において、その物理刺激がどのようなものかを明確化する事に役立てば嬉しい。


(社)神奈川県鍼灸マッサージ師会第33回学術大会

 

「学術大会発表」

あん摩マッサージ指圧の客観性を評価する測定機材と

基本手技における物理刺激の圧力値(第一報)

第4ブロック

中郡鍼灸マッサージ師会 長谷川尚哉1)

中郡鍼灸マッサージ師会 長谷川冴子2)

【はじめに】

あん摩マッサージ指圧における学会報告にはエビデンスを求めにくいという性格がこれまであった。それは施術者個々における手力度の異なり、被術者の感受性の異なり等の要因が考えられ、内外の報文においてもエビデンスを得るレベルに達していない。演者はその客観性を評価する測定機材の開発と、教育用フォームの開発を行い、プロトタイプにおける基礎データの取得を行ったので報告する。

1)中郡師会事務局長、神奈川衛生学園非常勤講師、大磯治療院院長

2)中郡師会所属、大磯治療院副院長

【方法】

使用機材:(株)クレアクトインターナショナル提供によるTactilusセンサおよび圧力解析プログラム、DELL INSPIRON2200 コンピュータ

測定日時:平成18年6月1日

測定対象者:施術者  長谷川尚哉

     :被術者  長谷川冴子

対象施術手技(表の通り)

軽擦

揉捏

叩打法 

密着度のある手掌軽擦

肩上部坐位)三拍子母指線状揉捏

リズムの不正確な母指線状揉捏

手根揉捏(線状・輪状)

密着度のない手掌軽擦

三拍子母指輪状揉捏

前腕部手根揉捏(輪状)

坐位手拳叩打

二指揉捏(腕橈骨筋部)

前腕揉捏(腹臥臀部)

背部細切叩打

二指揉捏(指ぬき)

肘頭揉捏(線状、肩上部)

袋打

手掌揉捏(側臥位棘下筋部)

肘頭揉捏(線状、半腱様筋部)

頭部雷手

【結果】

1)それぞれの施術において面圧表示、最大圧力、施術リズム、圧力データの基礎が取得された。しかしながら今後、さらにそのデータの集積の必要性が示唆される。

2)施術部位による圧力値は図の通り。

【考察】

1)あん摩マッサージ指圧の報文にはエビデンスを評価出来る報告が少なかった。当該機材によりあん摩マッサージ指圧施術の面圧表示、施術リズム、施術リズム、圧力データの集積をはかる必要性を感じる。自らの施術の情報を知ることは患者に必要な刺激量を知る上で大切であろう。指標として自らの面圧値を知っておくことは必要である。

2)施術部位によってはその生体構造上、軟部組織の重層、深部に骨組織がある場合などの影響で心地よいという圧の最大値は変化する。また被術者により圧力には変化があることが分かる。

【結語】

演者が開発中の機材は、これらの客観性のあるデータを圧力曲線、最大圧、手指ごとのデータ、圧力曲線を音量表示化したもの、を簡便に取得出来るものである。その利用法は学術、海外援助、視覚障害者教育に役立つことになると考えている。今後、2報以降、多くの客観性のあるデータを元にあん摩マッサージ指圧の定義を補完する報告を行いたい。またあん摩マッサージ指圧を用いた臨床研究において、その物理刺激がどのようなものかを明確化する事に役立てば嬉しい。


(社)神奈川県鍼灸マッサージ師会第33回学術大会

 

「東洋療法(学術大会発表など)」

横浜磯子金沢師会講演

「あん摩マッサージ指圧の歴史と統合医療における位置づけ」(平成18年12月17日)

・(社)神奈川県鍼灸マッサージ師会第28回学術大会  
・(社)神奈川県鍼灸マッサージ師会第29
回学術大会  
・(社)神奈川県鍼灸マッサージ師会第30回学術大会

 

「メディカルアロマテラピー研究会勉強会」
・芳香療法に漢方の側からアプローチする試みも(急性胃炎レシピ解析)  
・ラマシャンティアロマテラピー研究所のレシピに対する批判も(不眠症レシピ解析)  
・マッサージを含めた物理療法との併用の可能性にも言及(静脈瘤レシピ解析)
・耳炎レシピにティートリーを加える新たな提案(耳炎レシピ解析)  
・解剖学的理解があって初めて出来るマッサージ (フェイシャル、スカルプ実技)
(株)草隆社・メディカルアロマ研主催

 

講演「東京・および京都勉強会」

1、モノテルペンについて α-ピネンを含む精油 愁訴鑑別(頭痛)
2,リモネンを含む精油 Citrus属のエッセンス 愁訴鑑別(頭痛・臨床鑑別)
3,1,8cineoleを含む精油 Eucalyptus 属の精油 愁訴鑑別(背部痛)
4,テルピネンを含む精油 Melaleuca alternifolia、Thymus vulgaris B.S thymol、
  Origanum majorana 愁訴鑑別(背部痛2)
5,カンファー研究 カンファーを含む精油Lavandula hybrida abrialis 
  Lavandula Stoechas他 
  愁訴鑑別(下肢に関わる愁訴)
6,リナロール研究 リナロールを含む精油 
  Aniba rosaeodora、
  Cinnamomum camphora Sieb. var.glaucescens HAYATA他、 
  愁訴鑑別(下肢に関わる愁訴)
7,酢酸リナリル研究 酢酸リナリルを含む精油 
  Salvia sclarea、
  Citrus aurantium var.amara p.o.leaves他、
  愁訴鑑別(めまい)
8、βカリオフィレン研究 β-カリオフィレンを含む精油、
  Piper nigrum、Melissa officinalisほか、
  愁訴鑑別(浮腫の鑑別)
9,terpinen-4-ol研究、terpinen-4-olを含んだ精油 
  Melaleuca alternifolia、Origanum majoranaほか 
  愁訴鑑別(便秘の鑑別)
10,α-テルピネオール研究 テルピネオールを含む精油 
  Melaleuca alternifolia 
  Citrus aurantium var.amara p.o.leavesほか 
  愁訴鑑別(全身倦怠感の鑑別)
11,シトラール研究 シトラールを含む精油 
  Cymbopogon citratus、Melissa officinalis、
  Lippia citriodoraほか 
  愁訴鑑別(総括)
12,メチルカビコール研究 メチルカビコールを含む精油 
  Ocimum basilicum L. Artemisia dracunculusほか 
  性ホルモン用物質について 
  トリートメントに必要な骨格、筋、神経 
13、ゲラニオール研究 ゲラニオールを含む精油 
  Monarda fistulosa Cymbopogon Martiniほか 
  トリートメントに必要な骨格、筋、神経

「Therapist Guild Japan精油勉強会講演」(継続中)

 

「アロマテラピー導入講義」  
アロマテラピーの導入に際し、精油の一般、植物の一般をふまえ、薬理的効果の表現の問題点を指摘し、医療機関で行うべきアロマテラピーの方向性について論ずる。
伊勢原共同病院

 

「ナースステーションで出来るスカルプマッサージ」  
就業中のナースの集中力を維持し、事故を減らすために短い時間でイライラや緊張をとるのにスカルプマッサージは有効であろう。本日は解剖、生理学的に頭部の構造を理解した後に実技を行い、お互いにマッサージが出来るようにしたい。
東海大学伊勢原病院・看護学校同窓会記念講演

 

「アロマテラピー講座」  

アロマテラピーの基本について知り、盲学校の手技指導にオイルマッサージを活かせるよう、指導に必要な知識技術を会得することを目標とする。

千葉県立盲学校講師特別講座

 

「吸角療法講義」  
「吸角療法」とは南アジア、中東などで古くから用いられている伝統療法である。その歴史を知り、治効理論を現代医学的に理解したうえ、実際に技術を学ぶ。
Therapist Guild Japan単独講演(於京都)


ビデオ
1.講議のみ-「急性胃炎の処方理論とそれに利用された精油の解説」
2.講議のみ-「不眠症の処方理論とそれに利用された精油の解説」
3.講議のみ-「下肢静脈瘤の処方理論とそれに利用された精油の解説」
4.講議のみ-「ピロリ菌感染に対する処方理論とそれに使用された精油の解説」
5.講議のみ-野崎豊先生の講演のためお取り扱いいたしておりません。
6.講議のみ-「中耳炎に対する処方理論とそれに使用された精油の解説」
7.講議、マッサージ実技(2時間半)
「インフルエンザへの処方理論とそれに使用 された精油の解説・簡単なフェイシャル、スカルプマッサージにおける体表解剖と実演」
12.4.200「メディカルアロマテラピー研究会講演」

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