2000-11-21 4 だんだんと、マニアックに、、


精油を直につけてはいけない???
なんでだろう?
じゃあ、精油は何から出来ているの?
という疑問がわきますよね。

そこでやっぱり いろいろ文献をあたってみる、となったわけです。そうすると、どうやら芳香物質というものらしいことが書いてありました。つまり「植物がその細胞中で生成した芳香性の化学物質、天然有機物でも揮発性を有する物質」だそうです。ふ〜ん、なるほどね。じゃあ、ウルシのかぶれみたいにみんななっちゃうのかな?と考えます。何しろ、製品という製品、文献という文献、みんな「精油を直につけてはいけません。」と書いてあるのですから。「どうして」とか「どの成分が問題だから」とは書いていない。何やらテラピーというわりに説得力がないなあ。ところで精油はラベンダーの他にもローズマリーや、レモンみたいに食べられる物もありますね。
それは「沢山食べたら」問題なの?それとも、、、とも考えてしまいます。で、くだんの有機化合物(芳香性の)について調べてみたり、精油はどのような物質からなっているのか?と考えたりしました。確かに皮膚に刺激性を有する物がいくつか出てきました。たとえばシンナムアルデヒド、Cinnamomum zeylanicum(シナモン、樹皮から得られた物)には多くの(96年の精油では63.39%)含まれています。それなら皮膚につけてはいけないよね。と分かります。でもこれはシナモンスティックそのものではないか、まあ、そこから取られた精油ですから、非常に濃縮されているわけですが、、。
シナモンシュガーは食べちゃいますね。でも精油の注意書きには「飲んでもだめ」と書いてある。シナモンは漢方でいう桂皮ですからお薬にもなっています。これは飲んではだめなの?どうやら量の問題なのではないか?と考えました。しかし、経皮的に刺激をしない物で構成された精油もあることが分かってきました。そんな風に調べていったら精油に「分析表がついている」というメーカーがあることを突き止めました。マニアックの始まりです。まだそのころはアロマテラピーで人と関わるとは思っていない普通のアロマ好きでしたね。もちろん、そのころから、心理学や東洋医学への興味は持っていましたが。
分析表がついた精油を購入し、何やらGC/MSという分析機器で調べられた精油の内容のデータに出会うことになったのです。精油には「物理学的特性」と「化学的特性」が存在し、その精油は分析表と、そのボトルに書いてあるlot No.という架け橋でつながっている、と考えると、妙に履歴書を持って歩いていた大学時代を思い出すではありませんか。本籍地や学歴、得意科目などは見た目では分かりません。まあ、精油とは話すことが出来ませんから(当たり前だ)、何かの情報がなければ???というわけです。
精油のデータが履歴ならば、産地や、年度、気象条件でも当たり前に精油の香りは変化するはず。そこで精油集めが始まったというわけです。当時から様々なアロマテラピー講座がスタートしていましたね。でももう少し精油を知りたいな、と自分でいろいろ調べてみました。
比重や、旋光度、ガスクロマトグラフィ、マススペクトル分析、一つ一つの成分の名前、グループ、植物の本当の名前(植物学的名称)、いろいろな事を知ることになりました。合成物で水増しする業者や産地の明確ではない精油が「雑貨」として販売されたり、着色されていたりそんな物もあることも分かりました。出来れば天然の、いい物を使いたい。
そんなことを考え始めた頃です。
つづく


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