2001-01-31 11:よそうかな〜。ヨウ素価(零下30度寒っ)


皆さん、ごきげんよう!

最近はBBSがとてもにぎわっていてうれしく思います。ありがとうございます。
さて、「聞いてアロエリーナ〜、ちょっといいにくいんだけど、聞いてアロエリーナ〜、なんだかなんだか〜」とこの曲が頭から離れないっ!(笑い)。いつも頭の中でかかっているのは何故?なんて訳の分からないところから始まりました今回のLe chambre a sommeilier。

今回は「ヨウ素価」。

「ヨウ素価」は難しく言うと「油脂類(脂肪酸)100gに吸収されるハロゲンの量をヨウ素のg数に換算し、表したもの」とされています。

なんじゃい。これ、、、。となる。

で、それを調べてみましょう。吸収されるハロゲンの量、、、

う〜ん分からない、、。

しかしハロゲン(ここではヨウ素)が吸収される、、と言うんだから吸収されやすい状況が油脂類にあるの?と考えるといい。つまり、ヨウ素が入ってくると分子構造をぶっこわして結合する部分が脂肪酸にあるって事。それはなにかとたずねたら〜、「二重結合」であるというわけ。二重結合はうちの治療院にある分子構造模型を取り出すとわかりやすいのですが、、(初級講座のスクーリングでは実際にやってみるんですよ。生徒募集中!)、 「ここの炭素同士の二重結合の手がはずれてくっつくとだなあ、、、だろっ。」となる(ちっともわからんという方、調べてみて、有機化学)。

ヨウ素がひっついて置換されるとそれに必要なヨウ素の量によって「ある油脂の二重結合の量が分かる」というわけ。じゃあ、なんで二重結合が大切なのよ?となりますねえ。これは結構大切。二重結合は不安定な結合と思ってください。不安定だからヨウ素に限らず、酸化もしやすい。その不安定さの基準にもなるよっていうわけ。二重結合の多い脂肪酸組成の油は時間がたつと酸化しやすいんですよ。

と言われてもよく分からないから「ヨウ素価」はどのくらいなんですか?と店員さんに聞いたら「何よこの人っ」と言われてしまうから、自分で調べてからお買い物に行きましょう。と、いうわけでいくつかのキャリアオイルをリストしてヨウ素価 を比べてみましょう。

ヨウ素価の高いものからいくつかを、、、

Borago officinalis油 これは高いっ!フィトサンの資料によると189.5ぐらい。堂々のベスト1です。
次にOenothera biennis油、これも147〜152。
あとはDaucus carota p.o.seeds油、これも120〜134.普段キャリアオイルとして利用するMacadamia integrifoliaはSimmondsia californicaと同様に70〜80ぐらい。
意外と二重結合は少ないんだな、、となります。
Purunus amygdalusやCorylus avellanaはそれぞれ92〜99、95〜103、とMacadamia integrifolia、Simmondsia californicaと比べるとちょっと高い。
これらがポリエチレンやポリカーボネートで出来た容器なんかに入っていたら、通気性がいいのでお店においてあるだけで酸化が進行する可能性がありますよ。
ましてや温度変化の激しそうな保存状況なんかでは要注意。
買ったときには酸化していた、、なんて、そんなオイルではお客様に悪いもの、、。
マカダミアは高いけど、ホホバのように酸化しにくいからいいですよ。という感じですね。

「けん化」「不けん化物」「ヨウ素価」と訳のわからん話が続いたが、、キャリアオイルではそんなことが分かっているといいですね。

そんなわけで「聞いてくれてありがとう〜アロエリーナっ」やっぱり頭から離れないっ。

次回は何にしようかなあ〜。 -


  
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