2002/05/10 冷え性って・・・

Oiso's Barは本日も営業日・・・
テレビでトリニダッド・トバコのカーニバルが見れたので、久しぶりにスティールパンの音が聞きたくなった・・・
スティールパン・・とても懐かしい響きです。何でも戦時中に原住民の通信手段を絶つために「打楽器禁止例」をだした島がトリニダッド・トバコでした。戦争が終わって浜辺に転がったドラム缶をたたきはじめたのがスティールパンの始まりだったんだそうです。

オセロモリノなんかから聞き始めたが、その後聞き始めたのがアンディ・ナレル。彼のライブに2年連続で行きまして(渡辺貞夫さんのブラバスクラブのゲストでした)、はまっちゃったんですねえ(笑い)とてもトリートメントにはあわないが、気分が明るくなってお掃除には一番。

今日はAndy Narell:Down the road ;PCCY20077 Windham Hill Recordsをかけて行きましょう。
そうそう、マスターのところにご質問が来ました。どれどれ・・・。

> 冷え性って....。
> 特に女性の方がよく口にする言葉ですよね。
> テレビ、雑誌等でも特集がよく組まれて、
> 「血液サラサラ」と「痩せる」に並ぶほど
> 「冷え性対策」って事で食事や温冷浴や○○法やら...。
> 実際クライアントでもほとんどの方がおっしゃいます。
> 特に原因が明らかでない場合。
>
> マッサージ中やその後しばらくは足先手先も暖かいのですが
> すぐに冷たくなってしまう。
> 夜は夏でも靴下を履いて寝る。
> う〜〜ん
>
> 先生 冷え性ってどういう事なんですか?

ひえ〜しょ〜。(・・・)冷え性ですね?
多くの方がやっかいに思っている病態ですね。
冷え性の前に身体の温度はどのように保っているのか?について考えてみましょう。
冷え性?何度がひえしょう?火照り症?何度から火照り症?となりますね?

まず、体温の知識から・・・・。
平熱というのは腋窩温で36.9度を平均としている・・実際よりも高いよね?
だいたい36.4,もしくは36.5度ぐらいを平均としている様子。でもマッサージをする体表面はどんなだろう?気温が20度の時、指先は31度ぐらい(足)。でも、手のほうはもっと低いようだ・・・。
なるほどですね。ではなんで末梢は低いのか?で、体熱の産生はどうやってるか?
という話になります。体熱の産生・・・??寒いと震える。暑いと汗をかく。
これらはなんのために?それは一定の範囲内に体温を維持するぼくら「恒温動物」の特性だからなんだ。これは外気温が変化しても生きていくための手段。
寒いと身体を丸めて、体温の放出を押さえたり、暑いとどて〜っと脇の下や股を開いてしまいますね(笑い、でもそうだよね?)。体温を放散している。体温は外気温、体内温、代謝、血管の運動性、血圧、内分泌、運動(代謝にちかいが)等に左右されている・・。う〜ん、難しいか?ここはこの様に考えよう。体温を作る方法。これは「エネルギーを燃やす」とかいうよね?この世界はATPに依存している・・。細胞自体がATPを作り出し、これのリン酸が一個はずれる時に熱が産生されることは以前やったよね?この熱の産生がミトコンドリアなどで行われることでぼくらは「恒温動物」たりうる・・・。
さて、熱はその様に代謝の盛んな臓器で作られている・・・肝臓や脳みそ、筋肉です。これらの働きを支配しているものに、栄養素、ホルモン、精神的要素、等が関わります。例えば・・・甲状腺ホルモンのT3、T4。これらは基礎代謝を亢進するホルモンだ。それが出過ぎると体中が「代謝を活性化させるので痩せてしまう?的にね。心臓の
活動も亢進、「心悸亢進」といいます)。この状態はホルモン異常が極端に代謝を活性化させる状態。
次に運動・・走ってごらん。筋肉の代謝が高まるから体温が上昇。そこで体温を下げなきゃならないので汗をかく・・。
血管の運動性・・これはいろいろな要素が関わってる・・・。
まずは血管の中を通る血液・・・これがどろどろしてると「冷え性」といわれるね?これは血液中の血漿(液体成分)が体熱(肝臓や脳みそ、筋肉で作られた)をバランスよく運ぶ役割をしている・・・。この流れが滞る原因・・・「血流の遅延」「血管内腔の拡張、収縮」「血管内病変などでの血流の遅延」「組織内圧による血管の圧迫」
「神経支配;自律神経、血管収縮神経の問題」等で影響されている・・・。
精神的要素:これも大切。キャノンは読んだよね?「内部環境の恒常性」は精神的ス トレスなども大きく関わっているということがかいてある。なるほど。
交感神経は緊張すると身体の筋肉の多いところ(つまり逃げ出すために都合、血液が必要な部位)の血管が拡張する・・・結果として指先は冷え冷えするのです・・。
運動不足:これも大切。運動不足になると、筋肉の循環が慢性的に不足している・・。そうなると末梢への血液循環も必然的に減少・・体熱を運べないよね?それで冷えてしまう・・・。こういう場合はマッサージすると、外から筋肉を動かすんだから、指先に血液が行きやすい・・というか指先の遅滞している血液が筋肉を動かすことで入れ替わりやすい(それで血液が沢山来ると熱も沢山来るの)。その様な仕組みとなっているんです。

多くの女性の冷え性はこの最後の「運動不足」が大きいと思います。特に足。これはヒールを履いている方、エアコンの影響で足が冷えやすい方等ですね?そこへ来て座りっぱなし・・・股関節部はいつも屈曲しているから血管は
圧迫だよね?膝も屈曲・・これも圧迫。足首はヒールで固定・・これはヒラメ筋の終始収縮を求められるから血行が遅滞。

冷えるよね?(笑い。この説明が出来れば冷え性の方の納得が得られると思うよ)
ところで血流がゆっくりとなると「浮腫の原因」となる。浮腫は組織膨化圧の増強、血流の減少、血管内圧の亢進などで起こり得る。そうするとむくむんだ!!。

だからぼくらはマッサージ。それと、こういった説明をし、クライアントの生活習慣にちょっとした運動を加えるとかする事が必要となります。さて、精油の選択ではエステル、モノテルペノール、オキサイドなどを含んでいるものが僕はいいと思う。

モノテルペンは血管拡張に働くが、何か一過性な気がするんだ・・。あとは危険性。
モノテルペンで計時変化をきたしやすいものは、接触性皮膚炎などの原因となり得るし、光毒性もあり得る・・(勉強会のリモネン研究でやったよね?)。

さあ、Oiso's Barにお越しのお客様、ご堪能いただけましたか?えっ?でもまだご注文品が来てない?そりゃまた失礼しました〜。eさんビールもってきて〜。
(今日はここまで〜)

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